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この日は、当法人主催で「相手の心に寄り添う対人援助の基本」と題し、主に子ども達の健全育成や居場所作り、子育て中の保護者の方々の孤立化や貧困問題の解決に関わっている人達、そして、これからそのような分野での活動を考えたいという人達向けの研修講座を開催しました（実際には、高齢者施設や地域包括支援センターでお仕事をされている方等、様々な分野の方の参加がありました）。

講師は、日高市の社会福祉法人同仁学院・乳児院さまりあ施設長の川染智子様におつとめいただき、当日は当法人会員と一般の方々をあわせて２９名が参加。皆さん熱心に先生の講義に耳を傾け、グループワークに活発に取り組みました。

　当法人は、乳幼児家庭の親子講座や、子育て中の困窮家庭への食料品や生活用品の無料提供を行うフードパントリー事業も展開し、また今後は子育てや生活に困っておられる家庭に積極的に出向いて行うアウトリート型の支援も検討しており、対人援助の基本を学ぶ必要性を強く感じて今回の研修講座を開催しました。

　講師の川染先生は、長年にわたり様々な福祉の現場を経験し、活躍してこられた社会福祉士で、受講者は様々な事例を交えての講義とグループワークにより、援助関係をどう作って行くのか、自分の価値観と相手の価値観の違いをどう認めるか等のテーマに関し、援助関係形成のためのバステックの原則、トレングスの視点、リフレーミング等々をわかりやすく学びました。講義の最後には、乳児院の現状についても知ることが出来ました。

　また、後半の質疑応答も自由闊達に行われ、非常に重く難しい支援に関する質問もありましたが、会場全体で質問者の思いを受け止め、悩みや課題を共有しあい、つながり会える豊かな時間になりました。

　受講アンケートでは次のようなコメンを頂戴しました（以下、全て感想からの抜粋で一部編集してあります）。

・グループで話し合うことにより色々な気づきがありました。ワークショップが面白かったです。特に先生の「ゆさぶり」。各グループの意見を意図的に否定して回るのが参考になりました。

・大変意義のある講座をありがとうございました。相手の心に寄り添う･･･なかなか難しいことですが、今日の内容を自分に言い聞かせます。

・講義内容の進め方、説明がとてもわかりやすく、問題点を具体的に知ることが出来た。アプローチの仕方が良かった。

・利用者さんの判断を理解し、利用者さんの負い目に感じていることへの配慮や視点を大切にすること等を学ばせていただきました。

・講師の方のお人柄がとても柔らかく、そして力強く感じました。これまでの職業等、個人的に興味深く知りたく思いました。

・援助関係形成の原則、価値観の交流、リフレーミング、全て貴重な学習体験で、充実した研修でした。

・初心に帰る良い機会になりました。先生のお話は、私たち支援者の心も元気になります。

・利用者さんがしたいことを応援する、という言葉が心に残りました。子ども達の先を見据えた支援をしたいなと改めて思いました。

・私は高齢者施設で働いていますが、今回の講座はどの分野でも必要なことだと思いました。

・小さくてもつながれる活動がどのようなものか、どうすれば出来るか、地域の人達と話し合って行きたいと思いました。

・先生の講義とグループワークは文句なく最高でした。講座全体が崇高な物語のようで、先生の人間性、人に対する考え方や思いに感服です。

・参加者の中に、非常に重たい困難な事情を抱える人を、苦悩しながらも支えていこうと努力されている方がおられて、その方のお話をうかがい心が揺さぶられました。

　終了後も、会場のあちこちで参加者どうしの話の花が咲き、豊かな交流の場となりました。皆さん活躍されている分野は様々で異なっていても、地域の中でしっかりつながりあっているということを実感した機会となりました。

　当法人では今後もスタッフだけでなく一般の方々も対象にした研修講座を定期的・継続的に開催してまいります。次回は来年になりますが、またこの場で、皆さんに再会できることを楽しみにしています。

　充実した講義とグループワークで、貴重な学習機会と豊かな時間をプレゼントいただいた講師の川染先生、そして今日の講座にご参加いただいた受講者の皆様、本当にありがとうございました。スタッフ一同、皆様の益々のご健勝をお祈りいたしております。